in my mind

何ヶ月ぶりだろうか。星空の下で一人稽古をしてみた。


風邪のせいで色々と痛いのだが、心が晴れ晴れとした。


木刀や杖・短棒も振ったので肉刺ができた。痛いけど何か嬉しい。


『武道』とは心を洗う術だと思う。


「体を動かせば心が動く」これは僕の心情である。


色々と悩み、疲れても、体が動く内はまだまだ元気な証拠である。






 僕は生まれつき情緒が不安定だ。ちょっとした事で胸に痛みを覚えるくらい悩み、苦しむ。そんな僕の姿を知っている人間なんて、たぶん僕自身だけだ。詰まるところ、いつも虚勢を張って生きている事になる。大げさかもしれないけど、実際そうだ。
 
 
 先程友人とケータイでメールをしていた。昨年大学を卒業した社会人一年生だ。元々同じサークルに所属していたこともあって、相談にのってもらい、色々な話をしていた。


 そんなお世話になった先輩に彼氏ができたらしい。「オメットさん」的なメールを送った後に僕の心で湧き起こった感情・・・それは感じるに耐え難い『負』の心だった。素直に「オメデトウ(≧▽≦)」と思う一方、それとは正反対の感情が湧く。ほんの1秒前はニッコリ笑ってメールを打っていたはずなのに、次の瞬間般若のような顔に変わる。言葉にすることが出来ないくらい汚い、醜い感情・・・・・何故だろう。いつの頃からか人を憎むようになっていた。幸せそうな人間を見るのがひどく嫌になった。
 友達と一緒にいる間は何でもない。友人に嬉しいことがあったと聞けば一緒に喜び、悲しいことがあったと聞けば一緒に悲しむ。極々普通な感情だと、自分では思う。その一方で、街行く人々が幸せそうな顔をして歩いていると嫌悪感が湧く。はっきりいって病気だと思う。死ぬべきだ、と思うこともザラだ。
 こうした感情が湧き起こる。だがボランティアや夜勤で子供と接している時、武道の稽古に励んでいる時、幸せを感じる。紛れもない『幸せ』だ。具体的に定義することは出来ないが、心が温まるのだ。こうした心の中の錯綜・・・・・どうしたら良いものか。時々不安にもなる。いつの日か、今いる友達全てを敵に回してしまうのではないのかと。現に昨年の問題行動(知りたい方は聞いて下さい。直接)のおかげでサークルの人間はほぼ全員敵になってしまった。
 正直なトコロ、「ファイト」とか「笑って」なんて言葉で前向きになれるほど健康的な人間ではない。死ねる勇気さえあるのならば、死んでみたいとも思う。こんな事ほのめかしている時点で死ぬ気なんか無いんでしょ、なんて言われるかもだけど事実一人でいるとそんな考えが頭をよぎる。線路や高速道路、高い建物、車、火には近づきたくない。怖い映像が頭の中を過ぎるから。唯一の救いは行動に起こすだけの度胸が無い事。今はどうにかこうにか生きています。



 なんて事を思っていても、星を見上げながら稽古していると無心になる。


何も感情が湧かない。寧ろ体も心も温かい。


自分を見つめている自分がいる。


答えは出ないが、「今」を歩かなければならない事に気がつく。


人生振り返って、一つでも「良いことがあった」と思えるよう、生きないと。


涙がこぼれた。








DAN DAN 心魅かれてく